1) |
自殺者の約半数は「死ぬ場所を探す目的」で行方不明(家出)※1となる。 |
|
※1 |
「自殺します」と言って外出する者はいないと考えられる。自殺目的の家出は家族に「行き先も告げずに
ひっそり」と行われ、その後、当事者が居ないことに気がついた家族が警察へ捜索願を提出するケースが多い。 |
|
2) |
死亡確認された行方不明者は当日の24時間およびその後の7日間(計8日間)に約7割が死亡しており、死亡原因の多くが自殺※2と仮定すると家出から8日間の間に捜し出す必要がある。 |
|
※2 |
警察庁平成22年度「平成22年中における行方不明者の状況」には死亡者の死亡原因が無いため、死亡者全ての
死因が自殺とは断定できない。 |
|
3) |
①「行方不明者」②「失踪者」③「特別失踪者」は自殺、事故死などに繋がる可能性があるため、その情報を8日間の間に拡散し情報収集を行う必要がある。 |
4) |
情報の拡散にはインターネット、マスメディアなどが有効な手段であるが、その他の手段としては古典的な捜索チラシの配布が有効である。 |
5) |
情報を拡散するにあたり行方不明者とその家族の人権、プライバシーの保護の観点から次の点に注意が必要である。 |
|
①行方不明者自身に関して記載する情報は最小限にする。 |
捜索チラシに記載して良い行方不明者情報 |
例)
氏名、年齢、不明となった場所の県、市、不明になった時間、特徴、身体特徴、服装 |
捜索チラシに記載してはいけない行方不明者情報 |
例)
生年月日、住所、勤務先名、家族構成、家族の名前 |
|
②行方不明者家族に関しての情報は記載しない。 |
連絡先としての電話番号、家族の氏名、勤務先の住所など家族を特定できる情報は記載しない。 |
|
|
|
|
★ |
なお、当協会では二親等以内のご家族からのご相談および警察へ捜索願を提出していることを条件に
捜索チラシの原本を無料で作成しています。 |
|
また、チラシには以下のとおり、「広告なし」「広告あり」の2種類があります。 |
【1】広告なし捜索チラシ
【2】特別失踪者限定 広告あり捜索チラシ(企業、商店、商品などの広告が掲載されます) |
作成に必要なもの |
行方不明者の氏名、年齢、不明となった場所の県、市、不明になった時間、特徴、身体特徴、服装および写真(2枚まで) |
仕様 |
PCで作成、4サイズ、★連絡先として当協会の名称、電話番号などを記載するため家族自宅へのいたずら電話、不審な電話を排除できる。
なお、印刷および配布は行方不明者の家族で対応のこと。 |
印刷の依頼 |
印刷は基本的に家族での対応となりますが、当協会での印刷を依頼も受け付けております。また、印刷は2種類あります。
① レーザープリンタでの印刷(ほぼ当日印刷出来ます。費用も数百円から数千円です)
② 印刷業者での印刷(印刷に若干の日数が掛かります)
上記①②に関しての料金に関しては当協会までお問い合わせください。
★なお、広告入りチラシの場合は全て無料です。 |
配布の依頼 |
配布は基本的に家族での対応となりますが、当協会での配布依頼も受け付けております。また、配布の依頼には2種類あります。
① 広告なし捜索チラシ配布の場合は有料。
② 広告あり捜索チラシ配布の場合は無料(「スポンサー様のご協力により作成、配布しています」)。
上記①に関しての料金に関しては当協会までお問い合わせください。 |
広告掲載に関して |
★ |
当協会では、社会問題と考えられる
①「高齢化社会に伴い増加している認知症高齢者の行方不明者」
②「うつ病患者の行方不明者」
③「自殺場所を探すための行方不明者」
④「未成年者の行方不明者」
の捜索原資を家族とともに社会が支えあえる仕組み作りを提案しています。 |
★ |
現在、経済的に余裕のない家族は、
①「認知症高齢者の行方不明者」
②「うつ病患者の行方不明者」
③「自殺場所を探すための行方不明者」
④「未成年者の行方不明者」
を探すことが出来ません。 |
★ |
当協会では、企業様・商店様・個人事業主様・個人様などへ社会活動の一環として捜索チラシへの広告掲載をお願いしています。 |
掲載例)
・女性向け掲示板サイト運営会社様からの依頼により同サイトの広告
・クリーニング店さまからの依頼による広告
・ネット通販会社さまの依頼による運営サイトの広告
・個人様より収集しているグッズ(商品)の告知 |
捜索チラシへ広告を掲載の特徴。
① 高齢化社会、自殺者増加社会に対する社会貢献活動。
② 一般の広告チラシより人の目につき易い。
③ 一般の広告チラシより見た人の印象に残る。
④ 費用が安価であるが高い効果を望める。 |
|
|
|
|
|
|
6) |
捜索チラシ配布場所および探索場所の選定 |
|
①「行方不明者」の場合 |
行方不明者の定義は、「動機が完全に不明で、その所在を明らかにする手掛かりが少なく、事件被害などに遭っている可能性が考えられる者」であるため、出来るだけ広範囲の情報拡散および探索が必要な場合が多く、マスコミの協力などによる情報拡散が有効な手段である。
また、捜索チラシ配布に関しても出来るだけ想定の範囲を大きくし広範囲への配布が望ましい。 |
②「失踪者」の場合 |
失踪者の家出動機は内省的理由が多い。また、失踪者は家出前から交友関係が少なく、性格も内向的でひきこもり気味な者が多く、自分の趣味、嗜好に基づく独自の世界観を持っている者が多い。 |
そのため、以下の点に留意が必要である。 |
失踪者の行動範囲、居所を想定する為のプロファイリング |
|
1・ 趣味、嗜好 |
それまでの生活の中でどうような場所を好んだか? どのようなモノ(物、考え方)を好むか? |
|
2・ 準備の有無 |
計画性はあるか? |
|
3・ 家出後の状況 |
家出後の居場所をある程度特定できる情報があるか? |
|
失踪者の生活地域 |
|
家出後の「失踪者」は都市部に居るケースが多い。
その場合、「失踪者」が関西文化圏出身か関東文化圏出身かによって捜索チラシ配布場所および捜索場所をある程度選定することも出来る |
|
③「特別失踪者」の場合 |
|
1・ |
自傷、自殺の懸念がある特別失踪者の場合 |
|
|
内閣府平成23年版自殺対策白書「第1章自殺の現状・11・場所別の自殺の状況」によると、平成22 年における場所別の自殺の状況は、「自宅」1万7,533人(55.3%)が最も多く、次いで、「乗物」3,031人(9.6%)、「海(湖)・河川」1,727人(5.4%)、「高層ビル」1,555人(4.9%)、「山」1,206人(3.8%)となっている。
従って、捜索チラシ配布場所および捜索場所として以下の場所が有効である。
・乗物(車)が駐車出来る場所 ・海(湖)・河川の周辺 ・高層ビルの周辺 ・山およびその周辺
徒歩で「海(湖)・河川」「高層ビル」「山」に移動していると推測される場合は、交通手段および最寄り駅、最寄り駅までのルート上にある店舗などへの配布を行い情報収集に努める。 |
|
2・ |
認知症高齢者の場合 |
|
|
認知症高齢者は自分の意思から行方不明になるのではなく、外出先などで前後不覚に陥りそのまま事故に巻き込まれ死亡するケースが多いため、早期に目撃情報を収集する必要がある。捜索チラシ配布場所の選定は、都市部での失踪と地方での失踪により違いがある。
都市部では出来るだけ広範囲※3に捜索チラシを配布し情報収集を行う。 |
|
|
※3 |
これまでの当協会のデータでは、都市部で行方不明となった「認知症高齢者」は、比較的遠方(1キロ以上)まで
行動していることが多かった。これは、都市部では行動(歩く、移動する)が容易(路面整備が整備され障害物も少ない
ためと思われる)であるため徘徊しながら遠方(1キロ以上)まで行ってしまうためと考えている。 |
|
|
|
地方部では失踪地点から1キロ圏内※4を集中的に捜索し、その圏内に捜索チラシを配布することが望ましい。 |
|
|
※4 |
これまでの当協会のデータでは、地方部で行方不明となった「認知症高齢者」は、失踪地点から約1キロ範囲内で確認されることが多いため。 |
|
|
④「家出人」の場合 |
当協会では、動機が具体的に推測され、家出後も何らかの方法で社会と繋がりを持ち生活している者を家出人と定義している。
従って、家出人の場合は、その動機・原因が多岐に渡るため(例:借金からの家出。家庭問題などに関するトラブルを抱えての
家出など)個々の家出動機・原因を分析し、家出後の生活圏、居所などを推測しながら捜索および捜索チラシの配布などを実施
する必要がある。 |
|
|
|
7) |
捜索チラシ配布場所の記録 |
|
捜索チラシ配布後は、配布場所、配布数、捜索チラシを受け取った者のコメントなどを記録しておくことが必要である。 |
|
|
|
|